自由民主党(自民党)

Jiyū-Minshutō

自由民主党(自民党)

(1955-)

自由民主党(以下自民党)は、自由党(1950年結党)と日本民主党(1954年結党)が、日本社会党(1945年~1996年、現:社会民主党)に対抗する形で統合し、1955年に結成された保守政党である。55年体制と呼ばれる1955年から1993-94年までの期間、自民党は継続して国会で過半数を維持していた。日本社会党はその間、3分の1の議席を維持することで、自民党による憲法改正を阻止してきた。

2009年の衆議院議員総選挙で民主党が過半数の議席を獲得したことにより野党となった自民党は、2012年に憲法改正草案を公表。その後2012年末に再び政権を獲得し、第2次安倍内閣が発足した。以降、安倍内閣は「戦後レジームからの脱却」をスローガンに掲げ、憲法改正の実現を目指した。

2018年、自民党は憲法改正草案を4項目絞った(1. 自衛隊の明記、 2.緊急事態条項の新設、3.参院選「合区」解消、4.教育の充実)。自民党の公式サイトには、党の歴史や活動、記者会見での発表やまた憲法関連の情報などが掲載されている。

自由民主党憲法改正推進本部(2009-)

憲法改正に向けての動きが活発化した2009年、自民党は自民党憲法改正推進本部を設置。憲法改正国民投票法が2007年5月に成立し、2010年5月より全面施行されたことにより、憲法調査会において議員による草案提出と審議が可能となった。2011年、衆議院及び参議院にてそれぞれ憲法審査会が発足。なお、憲法審査会は2007年より両院に設置されていたものの、実際の運営に必要となる審査会規程は衆議院で2009年、参議院では2011年にそれぞれ定められた。

自由民主党は2012年に憲法改正草案全文を公表して以降、自民党憲法改正推進本部を中心に憲法改正実現に向けた議論の活発化及び民意の形成に取り組んでいる。2018年、自民党は憲法改正案を自衛隊の明記を含む4項目に絞った。2020年には新たに憲法改正原案起草委員会を発足させ、改憲論議の加速化を目指している。公式サイトでは、自民党憲法改正推進本部による出版物やセミナー情報が公開されている。

自由民主党憲法調査会 憲法改正プロジェクトチーム(2003-2004)

自由民主党憲法調査会(憲法改正プロジェクトチーム)は、2003年に憲法草案作成を目的に自由民主党内に設置された。公式ウェブサイトでは調査会作成の議事録が公開されている。各会合のリンク先には、会合の概要や出席者のコメントが掲載されている。前文、国会と内閣、司法、財政、国民の権利と義務、地方自治、安全保障、天皇など、各会合では議題ごとに議論が行われた。調査会は2004年に報告書を提出し、解散した。その後、自民党は2004年に新憲法起草委員会と新憲法制定推進本部(2009年に自民党憲法改正推進本部に組み込まれる)を発足させた。